2017年に当たっての代表メッセージ

daihyo

 

2017年年頭の代表メッセージ

会員の皆様、ご支援頂いている企業、団体の皆様、そしてネパールと様々な形で交流されている皆様、

皆様には、それぞれの抱負と希望をもって2017年を迎えられたことと思います。

ネパールでは、2015年9月に共和国制の新憲法が制定され、2年目を迎えています。新憲法制定に際し、少数民族問題でネパール中西部のタライ平野でデモ隊と警察の衝突がありましたが、大きな武力衝突などは無く、治安は回復し、市民生活は安定を取り戻しており、評価されるところです。しかし新政府は、2013年11月の選挙を受けて発足した第2次制憲議会の下での政府でありますので、新憲法の下での選挙が行われ、安定した政府が成立するかが注目されるところです。新憲法の下で政情が安定すれば、貿易、直接投資、観光、そして政府開発援助やボランテイアー活動など、各分野で両国関係は更に発展することが期待されるところです。

2016年12月に国際セミナーに出席のため来日されたJ. N. カナール元首相(2011年2月―8月、統一解放運動UML)は、本代表主催の夕食会において、‘政治的一体性’(Unity)を維持することが重要と述べられていました。ネパールの政情が新憲法の下で安定することが期待されます。

ネパールは、2015年4月に大きな地震被害に遭いました。幸いなことにアンナプルナ山脈の西側やタライ平野には影響はありませんでしたが、ゴルカ地方やカトマンドウ盆地や東の山岳地帯に大きな被害を与えたところです。当協会は地震発生直後に、義援金を募り、救済活動を実施致しました。義援金総額は5,400万円ほどに達しましたが、海外在留ネパール人協会(NRN)及び駐日ネパール大使館(ネパール政府)への救済活動支援の他、当協会として、主にネパール人日本留学同窓生協会(JUAAN)とJICA研修ネパール人同窓生協会(JAAN)の現地2団体を通じ救済活動を実施して来ております。当協会として、現地の要請により救援資金の送付を中心に実施したところ、現地より当協会の迅速な支援に高い評価を得ております。現在は、復旧・復興支援に重点を置き、バル・シキヤ・サダン小中学校再建築、電子図書館建設(倒壊した旧図書館の建て替え)、及び被災農村コミュニテイ開発の3つの支援事業を実施しており、これで義援金による地震被害救援支援が完了することになります。これらの救済支援は現地で高く評価されていることをご報告致しますと共に、これまでの皆様よりのご寄付に対し改めて御礼を申し上げます。

2015年4月の大規模地震に対する義援金の募集は、2016年4月30日をもちまして終了致しましたが、被災地復興を中心としてネパールの社会開発のニーズは高いと思われますので、「ネパール社会開発支援」に切り替えてご寄付を募集させて頂くことと致しましたので、ご協力頂ければ幸いです。

ところで2016年には、日・ネ両国間交流に大きな貢献を残れた田部井淳子さんが、10月20日に逝去されました。田部井淳子さんは、1975年5月16日、「エベレスト日本女子登山隊」の副隊長としてエベレスト登頂に挑み、主要隊員が雪崩に遭うなどの困難を乗り越え、女性隊として世界で初めてエベレスト登頂に成功し、日本の多くの人々に勇気と希望を与えると共に、ネパールにおいても広く知られ、日本とネパールの交流促進に貢献されました。田部井さんのこのような業績を偲びつつ、心よりご冥福をお祈り致します。同時にこの機会に、当時幾多の困難を乗り越え、また私財をも投じてエベレスト登頂を計画し、実施された久野英子隊長他隊員の皆様の勇気とご努力に対し心から敬意を表したいと思います。

ネパールの復旧・復興は少しずつ進んでいます。エベレストへの登山道はほぼ復旧しているようです。他方、カトマンドウの貴重な文化遺産の改修、復旧にはなお時間を要すると思いますが、また多くの人々がネパールを訪問し、2国間の交流が活発になることを期待しております。

皆様のご発展とご多幸を祈りつつ。

公益社団法人日本ネパール協会

代表 小嶋 光昭